我々は塩分感受性を制御するWNKシグナルとその分解系であるKLHL2/KLHL3/Cullin3複合体を研究してきた。血管平滑筋において、angiotensin IIがWNK3-SPAK- NKCC1リン酸化シグナルを制御し血管を収縮させる機序を報告した。さらにangiotensin IIは選択的autophagyを介してKLHL2の発現量を低下させることによってWNK3の分解を抑制し、WNK3-SPAK-NKCC1のリン酸化カスケードを亢進させるという、angiotensin IIが血管を収縮させる新しい機序を解明した。これらが今後の新規降圧薬開発のターゲットとなる可能性を示した。
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