研究実績の概要 |
我々は尿蛋白バリアにおいて重要である糸球体上皮細胞(ポドサイト)に発現する転写因子Kruppel-like Factor 4 (KLF4)に着目し検討を行った。その結果、KLF4は、ポドサイトに発現しており、尿蛋白を呈する慢性腎臓病(CKD)では発現が低下していること、さらにポドサイト形質制御遺伝子をエピジェネティックな機序を介して遺伝子特異的に調節していることが明らかとなった(Hayashi, et al. J Clin Invest. 2014)。更に、ポドサイト特異的KLF4ノックアウトマウスを用いた検討を行い、レニンアンジオテンシン系(RAS)阻害薬による尿蛋白抑制効果に一部KLF4を介したエピジェネティックな機序が関与していることを報告した(Hayashi, et al. Kidney Int. 2015)。
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