ポリグルタミン病の一つである球脊髄性筋萎縮症(SBMA)患者由来iPS細胞の樹立と運動ニューロンへの分化誘導に成功した。分化誘導された神経細胞が、テストステロンによる凝集アンドロゲン受容体(AR)の増加を有意に強く引き起こすことを確認した。更に、治療薬の候補である17-AAGがARの代謝を促すことも確認できた。これらの結果は、疾患特異的iPS細胞が病態・創薬研究の新たなツールとなり得ることを示すものと考えられた。我々は更にその他のポリグルタミン病(マシャドジョゼフ病、DRPLA)や神経変性疾患患者由来iPS細胞を樹立している。これらを用いて今後ポリグルタミン病の病態研究を展開していく。
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