研究課題
1.肝臓へのSNAT2及びRheb発現による糖・脂質・エネルギー代謝状態に与える影響の解析―肝臓への組換えアデノウイルス投与により、肝でのアミノ酸代謝と下流のmTOR経路を変化させたモデルマウスの解析から、食後の血中中性脂肪とカイロミクロンの上昇を認めた。脂肪組織でのリポタンパクリパーゼ(LPL)の発現減少を認めたことから、本年度は、実際の血中の中性脂肪加水分解の程度を検討したところ、減少していた。2.肝臓へのSNAT2及びRheb発現による脂肪組織LPLに与える影響の解析―昨年度は、肝臓から脳への迷走神経を切断することを行い、本年度は求心性神経線維を選択的に遮断できる薬剤を用いて薬理学的に遮断することを行った。どちらにおいても、肝臓から脳への神経経路への介入により、肝臓への遺伝子導入後の脂肪組織でのLPLの発現減少が抑制された。3.メタボリックシンドロームの病態形成への関与の検討―過栄養や肥満の状況では、血液中及び肝でのアミノ酸含量が増加していること、肝臓でのmTOR/S6K経路が活性化していることが報告されている。本年度は、この点に着目して、遺伝的肥満病態モデルマウスを用い、dominant negative S6Kinaseアデノウイルスを用いて肝臓のmTOR/S6K経路を抑制した場合の代謝変化を検討した。その結果、preliminaryながら血清中性脂肪の減少を認めた。今後は、その機序や病態生理学的意義に関して検討を行う予定である。
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