本研究では新規糖尿病治療薬開発を見据え、Epac2A活性化化合物の同定を目的とした。 はじめにEpac2A活性化効果が報告されているcAMPやスルホニル尿素薬をクエリーとしたin silicoスクリーニングおよびインスリン分泌アッセイにより、インスリン分泌増強効果を有する10化合物を同定した。このうち、Rap1-GTPアッセイにより、1化合物においてEpac2A活性化効果が示唆された。構造活性相関情報を元に合成した新規誘導体の経口投与により、野生型マウスや2型糖尿病モデル動物おいてグルコース負荷後の耐糖能は有意に改善された。よって、本誘導体は糖尿病治療薬開発のリード化合物となることが期待される。
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