難治性自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスの新規治療ターゲットとして、非ヒストン核蛋白HMGB1 (High Mobility Group Box-1) に着目し、そのモノクローナル抗体の臨床的有用性について、疾患モデルマウスに抗HMGB1抗体もしくはコントロール抗体を第4週齢より静脈内投与し、16週齢にて疾患活動性を評価した。dsDNA抗体価、血清及び腎組織ケモカイン・サイトカインプロファイル、腎組織評価にて両群間に有意差を認めなかったが、尿蛋白量は有意差を認めないものの抗体投与群で低下傾向を認め、好中球の糸球体への浸潤の低下を認めており、自己抗体産生非依存性の腎炎抑制効果が推測された。
|