Toll様受容体(TLR)は病原微生物由来の成分が合するとシグナル伝達系を活性化し炎症反応を惹起するレセプターであり様々な自己免疫疾患との関連が研究されている。今回我々は成人スチル病(AOSD)におけるTLRの活性化について検討した。活動期AOSD患者末梢血中の可溶性TLRを測定するとsTLR2、5、9の有意な上昇を認め、それらは疾患活動性と相関を示した。次にリアルタイムPCR法にて末梢血細胞におけるTLRの発現を測定すると患者群では有意にTLR5の発現亢進を認めた。両測定系で上昇を認めたのはTLR5のみであり、AOSDの病態形成に最も重要なTLRと考えられた。
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