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2014 年度 実績報告書

川崎病血管炎におけるHMGB1の果たす役割の検討

研究課題

研究課題/領域番号 25860843
研究機関東京大学

研究代表者

平田 陽一郎  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40447397)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード川崎病 / 血管炎 / HMGB1 / 自然免疫
研究実績の概要

研究計画にしたがい、まず川崎病モデルマウスの系を確立した。野生型C57BL/6の4週令オスマウスに対して、CAWS(candida albicans water-soluble extract) 2mg/kgを5日間連続腹腔内投与することにより、川崎病類似の冠動脈周囲血管炎が惹起されることを病理所見で確認できた。そのため、ワイヤー傷害モデルによる評価は不要であると判断した。
このモデルマウスを用い、抗HMB1抗体を腹腔内投与する群、コントロールとしてPBSを投与する群、陽性コントロールとして、ヒトの治療でも使用されるメチルプレドニゾロンを腹腔内に投与する3群に分けて、2週間後と4週間後の病理像および血中炎症性サイトカイン濃度を測定した。その結果、抗HMGB1抗体投与群ではコントロールと比較して、病変の広がり(Extent of lesion)は有意な変化が認められなかったものの、炎症細胞の浸潤の程度(Inflammation score)は有意に低下していた。(P=0.04)また、メチルプレドニゾロンを投与した群では、Extent of lesion・inflammation scoreともに、コントロール群より悪化していた。病変局所の免疫染色では、HMGB1が炎症細胞に強く発現しており、なおかつ核から細胞質に移動している所見が得られた。これらのことから、このモデルマウスの系において、病変の重症度にHMGB1が強く関与していることが示唆された。ここまでの成果を得るところで2年間の研究期間が終了したため、 in vitroでのメカニズムの詳細な解析や、HMGB1の受容体と考えられるTLRの関与までは検討できなかったため、平成27年度の基盤研究Cを獲得し、引き続き検討を続ける予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 川崎病におけるHMGB1の果たす役割の検討(CAWS血管炎モデルマウスを用いて)2014

    • 著者名/発表者名
      平田陽一郎
    • 学会等名
      第50回日本小児循環器学会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター
    • 年月日
      2014-07-03
  • [学会発表] 川崎病血管炎におけるHMGB1の果たす役割の検討(モデルマウスを用いて)2014

    • 著者名/発表者名
      平田陽一郎
    • 学会等名
      第35回日本炎症・再生医学会
    • 発表場所
      万国津梁館(沖縄県)
    • 年月日
      2014-07-01

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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