真菌の一種であるアルテルナリアは喘息の重症化と強い相関がある。細胞の自食作用(オートファジー)はその役割が恒常性の維持のみならず免疫応答にもおよぶことがわかってきた。我々は、アルテルナリア刺激で気道上皮から炎症誘導因子(IL-18)が分泌することを報告した。今回はそのIL-18が、オートファジーを介するのではないかと仮説をたてた。そして、アルテルナリアはダニ抗原と部分的に異なるサイトカインプロファイルを持つこと、ダニの主成分であるLPSはアルテルナリアと同様に気道上皮のオートファジーを引き起こすもののその反応は中途で停止してしまうことで、IL-18の分泌に至らないことを発見した。
|