ネマリンミオパチー患者に対するエクソーム解析によって日本人1家系から、新規の候補遺伝子であるKLHL40の複合ヘテロ接合性変異を同定した。国内外の疾患家系に対して遺伝子変異を検索し、143家系中28家系から、19種類の変異を見出した。結晶構造モデル解析から、本変異は化学結合を低下させ、タンパク質構造を不安定化させることが予測された。患者の筋線維ではKLHL40タンパク質が減少し、機能喪失が示唆された。そこで、ゼブラフィッシュ胚で遺伝子機能を阻害したところ、筋線維に異常が生じ、疾患の表現型が再現された。以上から、本遺伝子変異が筋繊維の異常を誘発し、ネマリンミオパチーを発症させることが示された。
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