8週齢のMPSII型のモデルマウスに照射を行い、モデルマウス由来の骨髄細胞と野生型マウス由来の骨髄細胞の比率を4種に混合した後、移植した。全白血球および各血球系のキメリズムは、移植片の割合と同様の傾向を示した。GAGの減少は肝臓や脾臓では低いキメリズムでも治療効果が十分得られたが、心臓では75%以上のキメリズムが必要であった。IDSの改善はGAGの減少と同様の傾向を示した。脳や腎臓、骨では100%キメリズムであっても有意なGAGの減少は認めず、治療効果も乏しかった。MPSII型のBMTにおける治療効果はより高いキメリズムが望ましく、低いキメリズムの場合には追加治療を考慮すべきと考えられた。
|