研究課題
若手研究(B)
2013年度は、ミトコンドリア病の患者群49名の血漿FGF21の値を測定することができた。ミトコンドリア病患者群では、MELAS28名、MELA11名、KSS5名、Leigh脳症5名であり、いずれも遺伝学的もしくは酵素活性学的に診断のついているものを抽出することができた。ミトコンドリア病患者群の年齢は、0-76歳と幅広かった。男女比は、25:24でほぼ同数であった。同時に、コントロール群として149名の血漿FGF21の値を測定することができた。血漿FGF21は、甲状腺機能低下症、2型糖尿病、肥満症などで上昇する傾向があることが報告されているため、甲状腺機能正常、糖尿病なし、BMIは18-25(成人にて)の群で絞り込みコントロール群として抽出できた。コントロール群の年齢は、1-50歳であった。男女比は、70:79でこちらもほぼ同数を集めることができた。
2: おおむね順調に進展している
予定通りの人数のミトコンドリア病の患者数、コントロール群の人数の血液サンプルを確保することができた。
集まったミトコンドリア病とコントロール群の血液サンプルで、血漿FGF21の測定をELISA法で行う。それらのデータをもとに、ROC曲線を描き血漿FGF21がミトコンドリア病のバイオマーカーになるかを再現する(Suomalainenらが2011年に唱えている)。日本人のミトコンドリア病でも血漿FGF21が上昇していることを確認した後に、重症度との相関を検討していく。
概ね予定通りに使用できたと思われるが、旅費や少額の器材等に僅かな差額があり余剰資金が発生した。次年度では、消費税アップ分として予定していたものに対して使用する予定である。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (9件)
Hormone Research in Paediatrics
巻: 81(2) ページ: 139-144
10.1159/000355380
Pediatrics International
巻: Dec;55(6) ページ: 806-807
10.1111/ped.12235