知的障害(精神遅滞)および広汎性発達障害の発症は双生児研究から遺伝的要因が示唆されているものの、これまでに600以上もの関連遺伝子が報告されていることから、原因の特定に至っていない患者が多く存在する。本研究では知的障害患者における原因遺伝子の特定を目的とし、16名を対象にMiseq次世代シークエンサーを用いて病因既知遺伝子(681遺伝子)の解析を行い、3例(18.75%)で原因遺伝子を特定した。この結果は、本方法が原因遺伝子を特定するために有用であることを示すと同時に、知的障害における神経病態理解のための基礎データ蓄積へとつながる重要なものである。
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