研究課題/領域番号 |
25860897
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 独立行政法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
二村 昌樹 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (30470016)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 系統的レビュー / 食物アレルギー / EBM / データベース |
研究概要 |
食物アレルギーに関する科学的根拠のある臨床研究の文献を、医学雑誌のデータベースから収集した。平成25年度は最も科学的根拠のレベルが高いといわれている系統的レビュー(Systematic Review)について、MEDLINE、Embase、PubMed、Cochrane Systematic Reviews、Database of Abstracts of Reviews of Effects、医学中央雑誌の6つのデータベースから抽出した。すべてのデータベースから検索式をもちいて抽出されたのは1697文献で、このうち重複したもの、題名と抄録から対象外と判断したものを除いた210文献の全文の内容を確認した。この結果、食物アレルギーに関する系統的レビューは48文献存在した。 48文献の内訳としては一部重複を含めて、食物アレルギーの診断および疫学に関するものが20文献、食物アレルギーの発症予防に関するものが13文献、食物アレルギー症状に対する急性期治療に関するものが3文献、食物アレルギーの慢性的治療(経口減感作療法を含む)に関するものが16文献存在した。これらを食物アレルギーのEBM(Evidence Based Medicine)データソースとして平成26年度に一般公開し、今後もこのデータソースは随時更新を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に予定していた系統的レビューの抽出は予定通り実施できた。そして日本語と英語で記載された論文の内容確認と、その分類も終了した。しかし一部英語と日本語以外の言語(フランス語、ポルトガル語など)で記載されている文献のうち、海外研究者に依頼した翻訳作業が終了していないものが存在するため、EBMデータソースの一般公開には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
現在作成途中である系統的レビューのデータソースの公開とともに、再度最新情報を検索をすることで内容の更新を行う予定である。また計画書の予定通りに、MEDLINE、Embase、PubMed、Cochrane Systematic Reviews、Database of Abstracts of Reviews of Effects、医学中央雑誌6つの医学雑誌データベースから系統的レビューと同様の方法で、次に科学的根拠のレベルが高いとされる無作為化比較試験(Randomised controlled trial)を抽出する。抽出された文献の内容を検討し、系統的レビューと合わせて統合したEBMデータソースの一般公開を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
文献購入代として25万円を申請していたが、平成25年度中に研究に必要で取り寄せた文献はすべて所属施設内から無料でダウンロード可能もしくは著者からの提供を受けることが可能であった。平成25年度末に再度検索を行い、追加で必要となった文献については平成26年度に発注をしたため、次年度の使用額となった。 また平成25年度に英国在住の研究協力者との打ち合わせ会議を中止し、Web会議とメール会議による打ち合わせのみとした。実際の面談による会議は、平成26年度以降に実施することとした。 平成26年度に文献購入費用および英国在住の研究協力者との会議のための旅費として使用する予定である。
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