脳性麻痺に対する有望な新規治療法として、本学では『脳性麻痺患者に対する自己臍帯血幹細胞輸血による治療研究』が進められている。本研究は、9.4T 1H-MRS(Proton-Magnetic resonance spectroscopy)を用いて、新生児虚血性脳障害モデルマウスの脳における各種代謝物質を検出した。脳障害1週間後に1H-MRS測定を行ったところ、脳傷害側にてN-アセチルアスパラギン酸ピークの低下、乳酸ピークの上昇を認めた。臍帯血幹細胞群はコントロール群のPBS移植群に比べ改善傾向を示したが有為な改善は認めなかった。移植条件(時期、細胞数)など、更なる検討が必要であると考えられる。
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