オートファジーは非選択的タンパク分解機構で出生直後飢餓応答機構の一つと考えられている。本研究では出生直後新生児臍帯の凍結標本からのオートファジー指標蛋白(LC3-Ⅱ)評価法の確立および、その臨床背景との関連を検討した。 ウエスタンブロット法を用いてヒト凍結臍帯組織からLC3-Ⅱ発現量を半定量することが可能となった。入院治療を要した新生児において、出生直後の臍帯組織LC3-Ⅱ発現量は入院時に評価した静脈血糖、総蛋白と正相関する傾向にあった。オートファジーがヒト新生児において栄養産生や胎内発育に関与しているかどうかについて、さらなる検討が望まれる。
|