研究概要 |
UVBが誘導するアポトーシスにHyperthermia(HT)が誘導するHeat shock protein (HSP)が及ぼす影響について検討した.各種タンパク質の発現は,UVB照射前のHT処理によりHSP70の発現を増加した. また,UVB照射前のHT誘導HSP70により,HaCaT細胞のUVB誘導アポトーシス,特にearly apoptosisが有意に抑制された.また,UVBが誘導するアポトーシスにAkが誘導するHSPが及ぼす影響について検討した.UVB照射前のアルカンニン(Ak)処理はUVB誘導アポトーシスを有意に抑制し,遺伝子ネットワーク解析ではUVB照射が炎症性サイトカインを含む遺伝子を大きく発現変化させたのに対し,UVB照射前のAk処理はHSPおよび細胞保護機能に関与するHSPA13, HSPA5, BCOR, DNAJB遺伝子を発現増加した.さらに,UVB照射により発現変化した炎症性サイトカインに及ぼすAkの影響を検討するためUVB照射前のAk処理によるNFkappaBの変化を調べたところ,UVB照射により消失したIkappaB-alphaの産生量を顕著に増加回復させた.
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