初年度の1.5TMRI装置での検討では、健常者11名、未服薬大うつ病患者11名の検討で、患者群は健常者と比較して右腹側線条体の高額報酬に対する活動亢進が欠如していた。一方で、ストレス、気質等の特徴と腹側線条体の活動の相関は認めなかった。その後新規に導入された3TMRI装置での検討では、健常者で高報酬予告時の腹側線条体の有意な活動の亢進を確認した。また、健常者において腹側線条体の活動は、非喫煙者でより高値である他、TEMPSの不安器質と正、循環気質と負の相関を示した。今後、健常者、うつ病患者とも被験者数を増やし、腹側線条体機能とうつ病、難治性うつ病、ストレス、気質との関連を明らかにしていきたい。
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