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2013 年度 実施状況報告書

統合失調症患者における肥満発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25860983
研究種目

若手研究(B)

研究機関弘前大学

研究代表者

菅原 典夫  弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (80431435)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード肥満 / 基礎代謝 / 統合失調症
研究概要

本研究では当初計画に従い、統合失調症に罹患した患者群における肥満発症について、基礎代謝の変動を介したメカニズムの解明を目指した。書面による同意を取得した対象者において、呼気ガス分析による基礎代謝測定や生体インピーダンス法(BIA)による体組成測定を実施のうえ、服用している抗精神病薬、栄養摂取状況及び身体活動量といった生活習慣を含めた包括的な周辺情報を得た。
この結果、基礎代謝が、体脂肪率や量、また除脂肪体重といった体組成値と関連することが見い出したほか、患者群において実際に測定した基礎代謝の数値と、従来健常者のデータに基づいて構成された予測式に基づく推定値との系統誤差を解析することにより、患者における基礎代謝の特性を明らかにした。後者については、Neuropsychiatr Dis Treat誌(2014;10:427-32)においてその成果を公表した。また、服用している抗精神病薬、栄養摂取状況及び身体活動量といった生活習慣といった要因についても肥満との関わりを検討し、栄養摂取の状況が肥満と直接的な関連があることも見い出した。
上述の成果は初年度に得たデータの予備的検討から得られたものであるが、今後も対象者数の増加を目指し、調査方法の見直しを含めた検討を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

順調に対象者数を増やした上、現時点で予備的検討を行い、統合失調症患者と一般人口の基礎代謝の差異については国際誌に掲載されている。残りの研究期間中も、対象者の更なる増加を進めた上、上述の成果は初年度に得たデータの予備的検討から得られたものであるが、今後も対象者数の増加を目指し、服用している抗精神病薬、栄養摂取状況及び身体活動量といった生活習慣を含めた包括的な解析を進める。

今後の研究の推進方策

初年度の調査経験から、呼気ガスの測定時にエラーが生じることがあり、これが対象者の脱落を引き起こす一員であることが判明した。今後、対象者数の増加を目指すうえで、測定前の対象者への説明や調査方法の見直しを行う。また、服用している抗精神病薬、栄養摂取状況及び身体活動量といった生活習慣を含めた包括的な解析を進め、生物学的なメカニズムの解明を目指す。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Comparison of predictive equations for resting energy expenditure among patients with schizophrenia in Japan.2014

    • 著者名/発表者名
      Sugawara N, Yasui-Furukori N, Tomita T, Furukori H, Kubo K, Nakagami T, Kaneko S
    • 雑誌名

      Neuropsychiatric disease and treatment

      巻: 10 ページ: 427-32

    • DOI

      10.2147

    • 査読あり
  • [学会発表] 統合失調症患者における安静時代謝予測式の比較2014

    • 著者名/発表者名
      菅原典夫, 古郡規雄, 冨田哲, 古郡華子, 久保一利, 中神卓, 兼子直
    • 学会等名
      第9回日本統合失調症学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20140315-20140315

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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