(1)視床下部に病変がある2次性の過眠症で臨床症状及び髄液オレキシン値を検討した。検討した40例では髄液オレキシンは低値もしくは中間値であり、治療後にいずれも正常化した。視床下部周囲にはアクアポリン4が高発現し、この抗体を介した障害が生じ、同部位に存在するオレキシン神経も障害され、過眠症を来したと考えられた 。 (2)MSA(多系統萎縮症)、PSP(進行性核上性麻痺)、CBD(大脳皮質基底核変性症)における過眠症で髄液ヒスタミン値を検討した。平均ヒスタミン値はMSAに比し、PSPとCBDでは低値であった。MSAに比べPSPの過眠症状が強いことを反映していると考えられた。
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