研究課題
若手研究(B)
自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder,以下ASD)では、衝動行為・自傷・パニックなどの二次障害がしばしばみられる。非定型抗精神病薬の一つであるaripiprazoleは、二次障害への有効性が多くの臨床試験で示されているが、その二次障害の改善にいたるメカニズムについては明らかになっていない。本研究では、1)臨床評価尺度に加え、詳細な実行機能評価を用いた包括的かつ多角的な症状評価を行うことにより、aripiprazoleがどのようなプロセスを経て二次障害の改善をもたらすのかを明確にする、2)aripiprazoleの認容性の評価の2つを目的とした。H25年度は、一定の包含基準・除外基準を満たすASD者を抽出し、Aripiprazole投与前後の臨床症状・安全性の評価を継時的に行った。また、Cambridge Neuropsychological Test Automated Battery (CANTAB)を用いた詳細な認知機能評価を評価判定に用いるべく、健常コントロール群・aripiprazole以外の治療薬を服用中のASD群でのデータを収集した。
2: おおむね順調に進展している
ASDの二次障害へのaripiprazoleの効果を、様々な臨床効果指標および安全性指標により継時的に評価することにより、多面的視点からの評価の必要性と重要性を確認できた。一方、認知機能バッテリーを用いた詳細な評価は、現在健常コントロール群・aripiprazole以外の治療薬を服用中の患者群でのデータを収集が完了し、解析段階である。
・ASDの二次障害へのaripiprazoleの効果を、臨床効果および安全性の面から解析し、国内外で発表予定である。・CANTABを用いた詳細な実行機能評価を、aripiprazoleを含めた治療薬の効果判定に用いるべく、まずは健常コントロール群のデータの解析から行い、順次治療薬服用群との比較検討を加えていく予定である。
解析に使用するPC購入や血液データの解析などをH26年度に行うこととしたためデータ解析や謝金として使用する予定である
すべて 2014 2013
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