免疫系と神経系はサイトカインを介して双方向性の密接なネットワークを形成しており、自閉症スペクトラム障害(ASD)においても一部のサイトカインが上昇していることが過去に報告されている。本研究では、ASDのある子どもを対象とし、サイトカインと認知機能との関連を調べ、炎症反応に重要な役割を果たすサイトカインであるインターロイキン-6 (IL-6)の血中濃度が高い子どもほど言語理解能力が低いことが確認された。発達段階におけるIL-6がASDの一部の群に特徴的な認知機能発達の障害の要因となっている可能性が示唆された。
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