• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

発達障害の半構造化面接診断技法の確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25861001
研究種目

若手研究(B)

研究機関名古屋大学

研究代表者

宇野 洋太  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (40539681)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード発達障害 / 自閉症スペクトラム障害 / 診断
研究概要

本研究では、自閉症スペクトラムを診断するための半構造化面接法であるDiagnostic Interview for Social and Communication disorders 日本語版(DISCO-J)の、Autism Diagnostic Interview – revised(ADI-R)に対する併存妥当性を検討している。平成25年度は19例(自閉症スペクトラム群9例、定型発達および統合失調症、双極性障害、社交不安障害などといった精神科臨床群10例)に対して、2名の医師がDISCO-JおよびADI-Rに、それぞれ沿ってインタビューを行い、データを得た。また、それらのデータをもとに中間解析を行った。
全19例のうち、ADI-Rにおいて自閉症スペクトラムと診断されたものは9例で、非自閉症スペクトラムと診断されたものは10例であった。他方、DISCO-Jにおいては自閉症スペクトラムと診断されたものは8例で、非自閉症スペクトラムと診断されたものは11例であった。
これらから、DISCO-JのADI-Rに対する粗一致率は94.7%、Kappa係数は0.89であった。この結果から、現時点では自閉症スペクトラムの診断のための国際的なゴールドスタンダードであるADI-Rに対してDISCO-Jは高い妥当性を持っているということが伺える。研究遂行に支障をきたす問題はなく、研究に際して、被験者が被った不利益もみられなかった。したがって今後も引き続き、研究計画段階で予定していた60例を目標に研究を続ける予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究全体として自閉症スペクトラム群30名および対照群(定型発達および精神科臨床群)30名からデータを得る予定である。そのうち平成25年度は約20例からデータを得て解析することを予定していた。
実際、19例からデータを得て、中間解析も行った。解析結果としても本研究で取り扱っている尺度が十分信頼性と妥当性が高いものであろう結果であった。
したがって、平成26年度以降も、当初の研究計画通り実施していく予定である。

今後の研究の推進方策

平成25年度に得られたデータを用い、中間解析を行った。解析の結果としても本研究で取り扱っている尺度が十分信頼性と妥当性が高いものであろいうという結果であった。
したがって、平成26年度以降も、当初の研究計画通り実施していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

本年度は初年度であり、円滑に手続きが進むかを試行する目的もあり、既に知能検査等のデータがあるケースを優先的に研究に導入した。そのため知能検査等に係る人件費・謝金がかからないケースが多かった。また検査の実施に時間を要するが、そのことで、エントリーからサンプリングを終了し、支払いまでに、ケース側の都合で期間を要する場合が多く、それが年度をまたぐために、人件費・謝金が余剰する結果となった。
本年度は知能検査等を実施しなくてよいケースを多くリクルートすることができた。一方で、次年度は検査を要するケースが多くなることが予測される。したがって、本年度余剰した人件費等を次年度に用いる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 自閉症スペクトラムの半構造化面接the Diagnostic Interview for Social and Communication Disorders (DISCO) の信頼性・妥当性 -予備的検討-2013

    • 著者名/発表者名
      宇野洋太、 内山登紀夫、吉川徹、高梨淑子、尾崎紀夫
    • 学会等名
      第54回日本児童青年精神医学会総会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(札幌市)
    • 年月日
      20131010-20131012

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi