研究課題
今年度は、課題1では昨年度に引き続き、北里大学高橋正身先生らが独自に開発したELISA法について、健常者血液を用いて、血清中pro-BDNF測定条件検討を進め、最適条件を決定した。健常者20名、うつ病患者5名について血清pro-BDNF濃度測定を行ったところ、健常者とうつ病患者に統計的に有意な差は見られなかった。課題2では昨年度に引き続き、RNA抽出や逆転写条件の検討を進め、白血球由来BDNFアンチセンスRNA濃度をreal-time PCRで測定する最適条件を決定した。健常者5名について白血球由来BDNFアンチセンスRNA濃度を測定した。今後、健常者に加え、うつ病患者についても測定を進める予定である。課題3においてはセロトニントランスポーター(5-HTT)の発現調節部位であるSLC6A4のCpGアイランドのメチル化率を健常者とうつ病群で比較することによって、うつ病のバイオマーカーとはなり得ないが、薬剤反応性のマーカーとなりうる可能性を報告した。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)
Journal of psychiatric research
巻: 53 ページ: 47-53
10.1016/j.jpsychires.2014.02.002.