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2015 年度 実施状況報告書

NIRSを用いたrealtimeneurofeedbackによるうつ病治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25861011
研究機関山口大学

研究代表者

松原 敏郎  山口大学, 大学教育機構, 准教授 (60526896)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードneurofeedback / うつ病 / 光トポグラフィ-
研究実績の概要

Neurofeedbackに用いる情動文課題の元になる情動語刺激を急性期のうつ病患者に施行し,その結果をまとめ,学会(2015年5月にカナダトロントで開催された米国生物学的精神医学会)で報告した。この報告からは、①うつ状態のうつ病患者に情動調整障害が存在すること、②情動語刺激が、うつ病患者の情動や気分に影響し、課題として有用であることが明らかとなった。つまりうつ病患者において情動調整障害に働きかけることが、治療として有用である可能性が示唆され、Neurofeedbackの重要性が示された。情動文を作成するにあたって、うつ病の再燃再発にはネガティブなストレスイベントが関与することが多いため、陰性の情動語(悲しみ、脅威)を用いて、情動文を作成した。同時にコントロール課題として、情動を刺激しない中性文を作成した。また既報のNeurofeedbackでは、脳血流を変化させる手法として、過去の陽性の自伝的記憶を想起させることが一般的であるが、われわれは実際のうつ病治療に用いられているエビデンスの高い認知療法を用いることとした。第三世代の認知療法であるマインドフルネス認知療法で用いられている呼吸法を脳血流コントロールの手法として使用することとした。光トポグラフィーで測定した実際の脳血流を被験者に表示するにあたって、光トポグラフィーの販売元である日立メディコの技術者と協議を重ね、分かり易い血流表示が出来るシステムをセットアップした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

NIRSを用いたrealtimeneurofeedbackシステムの構築、つまり①情動語を元にした情動文の作成、②脳血流を変化させる認知課題の選定、③脳血流表示システムの完成、に時間を要した。

今後の研究の推進方策

NIRSに用いる情動文刺激課題および情動を調整するマインドフルネス課題はほぼ完成し、NIRSによる被験者への頭部脳血流表示システムも完成しつつある。まずは健常人においてシステムの有効性を検証し、その後、うつ病患者での治療応用に取りかかる予定である。

次年度使用額が生じた理由

Neurofeedbackシステムの完成に時間を要したことによる計画の遅延による。

次年度使用額の使用計画

平成28年度はNeurofeedbackシステムの有用性をまず健常人で検証したのち、
うつ病患者で用いる方向性である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Different fronto-temporal activation during an emotional words task in patients with unipolar and bipolar depression:A functional near-infrared spectroscopy study2015

    • 著者名/発表者名
      Toshio Matsubara
    • 学会等名
      Society of Biological Psychiatry
    • 発表場所
      toronto, Canada
    • 年月日
      2015-05-14 – 2015-05-16
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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