研究課題
①中間表現型としての各種検査、臨床症状や家族歴・既往歴などの問診 徳島大学小児科を受診している自閉症スペクトラム障害(ASD)児に中間表現型としての各種検査、臨床症状や家族歴・既往歴などの問診を行った。各種検査時にはインフォームドコンセントを保護者と、説明の理解が可能であればASD児本人から得た。A)中間表現型の各種検査として、以下を行った。(1)頭部MRI、1H-MRS:前部帯状回・小脳に関心領域をおき、関心領域内の各種代謝物質濃度を測定した。当院の3 Teslaの高磁場強度を有するMRI装置は、神経細胞の活動性および密度を反映するNAAの測定に加えて脳内GABAおよびグルタミン酸濃度も正確に測定することが可能で、神経細胞障害の程度やGABAおよびグルタミン酸作動性神経系の活動性を評価できる。(2)脳波。(3)ABR。(4)血液検査:ASDの基礎疾患の検索。B)臨床症状や家族歴・既往歴などの問診について以下を行った。(1)WISC-Ⅲ・Ⅳ、遠城寺式発達検査:知能指数・発達指数の測定。(2)AD/HD-RS:ASDによく合併するAD/HD症状のスコアリング。(3)CBCL:多項目の設問により、詳細な行動上の問題点の評価。(4)問診:父母の年齢、家族歴、既往歴、発達歴、てんかんの有無など。②ASD感受性遺伝子多型解析対象患者のノミネートとインフォームドコンセントの取得および末梢血中ゲノムDNA採取保護者と説明内容理解可能であれば児からもインフォームドコンセントを得て各種ASD感受性遺伝子多型の解析 (SNV、CNV)用に末梢血あるいは唾液を採取しゲノムDNAを約50例原則トリオで抽出している。特に表現型から遺伝的な変異の関与を強く疑う患児を中心に、自閉症関連遺伝子候補を含む約4000遺伝子の疾患関連遺伝子のターゲットリシーケンスによるゲノム解析を開始している。
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