13名の強迫症(OCD)患者と17名の健常者を対象として、fMRI下にN-back task を施行し脳賦活部位を比較した。またOCD患者において治療前後の脳賦活部位を比較した。タスク正答率は治療前OCD群と健常群で有意差を認めなかったが、治療前後のOCD群で有意差を認めた(p=0.018)。OCD群は健常者と比較して左中、上前頭回、右楔前部、両側下頭頂葉において賦活が大きかった。治療後のOCD患者は左下、左上頭頂葉、右楔前部、左中前頭回の賦活が治療前と比較して低かった。OCDでは前頭-頭頂葉領域がワーキングメモリの中央実行系である背外側前頭前野や前帯状回を代償している可能性が示唆された。
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