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2013 年度 実施状況報告書

低酸素癌細胞に対する放射線治療~生物学的に最適な線量投与法の確立~

研究課題

研究課題/領域番号 25861046
研究種目

若手研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

安田 耕一  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (00431362)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード低酸素イメージング / FMISO
研究概要

本研究はFMISO集積の強さと再発の関係及び適切な増加線量を明らかにするともに、世界で初となるFMISO-PETを用いた放射線治療法の確立を目的としたものである。平成25年度においては、FMISO集積と再発の関連性の解明をテーマとし、実臨床におけるFMISO集積と再発の関係を解明する事を目的とした。
当施設において治療前にFMISO-PETを撮像し、根治的放射線治療を施行した23例の上咽頭癌患者について、治療前FMISO異常集積部位と再発部位の3次元的な位置関連を解析した。FMISO異常集積の閾値に関しては、以前の研究の結果から腫瘍/筋肉比>1.35を異常と定義した。7例で局所再発を確認し、そのうち4例で治療前FMISO異常集積部位と再発部位が重なりを示した。重なりの程度を次式:Overlap ratio = (GTVh ∩ GTVrec) / GTVh x 100で計算したところ、7例の平均は27.1%であった。一方重なりを示さなかった3例において、治療前FMISO異常集積部位と再発部位の最短距離は平均で0.5cmであった。これらの内容は、第55回米国放射線腫瘍学会(2013年9月22-25日、アトランタ、USA)に演題が採択され、ポスター発表を行った。
引き続き、voxel解析の手法を検討した。北海道大学医学部核医学分野の志賀哲准教授らと検討し、専用のFusionソフトや画像解析ソフトを用いたvoxelデータ解析方法を確立した。2014年3月の段階で、計6例でvoxel解析の処理が終了している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究内容は当初の計画通りに進んでいる。FMISO集積部位と再発の部位の3次元的な位置関係についての解析は順調に行われ、その結果は米国放射線腫瘍学会という放射線治療において世界最高峰の学会に演題採択されている。Voxel解析に関しては、その手法を確立し、順調に解析が進んでいる。

今後の研究の推進方策

当初の予定通りvoxel解析をすすめ、FMISO集積の強さに応じた再発率の解析を行う。また、低酸素領域に線量を増加させるプランニングシミュレーションを施行して、線量増加に伴う腫瘍の制御率の上乗せ効果を検討し、最適な投与線量を決定する予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に使用した物品費が当初の予定より少なく済んだため、次年度使用額が生じている。
平成26年度はFMISO異常集積領域への高線量投与シミュレーションを行う予定である。そのための機器購入が必要と判断しており、そのために使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The Impact of FMISO-PET before treatment in Nasopharyngeal Cancer Patients.2013

    • 著者名/発表者名
      Koichi Yasuda, Kazuhiko Tsuchiya, Shozo Okamoto, Rikiya Onimaru, Tohru Shiga, Keiichi Harada, Ryusuke Suzuki, Yuji Kuge, Nagara Tamaki, and Hiroki Shirato.
    • 学会等名
      ASTRO 55th Annual meeting
    • 発表場所
      Georgia World Congress Center, Atlanta, USA
    • 年月日
      20130922-20130925

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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