動体追跡スポットスキャニング陽子線治療は、動きのある腫瘍に対して、腫瘍近傍に置かれた金マーカーを透視X線によってリアルタイムでモニターし、マーカーが所定の位置に来た時のみ照射を行うことで、周辺正常臓器への余分な被ばくを抑制しつつ腫瘍に十分な線量を付与することを目的としている。この方法を、肺がんのような体内浅部にある腫瘍に対して適用するため、陽子線エネルギーを減速させるエネルギー吸収体と、線量分布を動きに強くしつつ、治療時間を短縮するためのミニリッジフィルタから構成されるアプリケーターを開発した。
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