N-butyl-2-cyanoacrylate(NBCA)は強力かつ即効性の液状塞栓物質で、血液と接触することにより重合硬化して血管内を閉塞させるが、血流の存在する部位で用いた場合、硬化する位置は重合時間に依存するため、塞栓位置を正確に制御することが困難であった。 風船付きカテーテルを用いて血流を一時的に遮断し、かつブドウ糖液を充填してからNBCAを注入することで、血液と接触するまでの時間を延長させることにより、単なるカテーテルからの注入に比べ塞栓位置を制御しうることを3頭の豚動脈を用いた実験で見出した。2016年5月現在、その内容を国際学術誌に投稿する準備中である。
|