研究課題
筑波大学付属病院で陽子線治療が施行された全症例について、後ろ向きに解析を行い有害事象の頻度やその特徴について解析を行った。有害事象については、特に陽子線治療終了後6ヶ月以上経過した後に出現した重篤な有害事象と2次発がんについて、詳細な検討を行った。検討の結果、晩期有害事象、2次発がんともに陽子線治療で軽減されていることが示唆されたが、同時期の通常の放射線治療との詳細な比較が今後の課題としてあげられた。また、重篤な有害事象については頭頸部に照射を施行した場合に、多部位と比較して有害事象の頻度が高いことが明らかにされた。2次がんについては、過去の通常の放射線治療での報告と比較して出現頻度の低下が示唆されたが、経過観察期間が十分とは言えず、さらなる経過観察・情報収集が必要と判断される。特徴的な有害事象については、詳細な解析を行い国際学会や論文として発表・公表した。また、国内の陽子線治療施設と連携して、小児腫瘍に対して陽子線治療を施行した全症例について後ろ向きの解析を行った。解析の全体像については、すでに論文化を完了した。この全国調査に於いても、晩期有害事象や2次発がんにおいて陽子線治療の優位性が示唆されたが、同期間に施行された放射線治療との比較が必要と考えられる。現在は実際に陽子線治療が施行された症例について、同じデータを用いて放射線治療を施行した場合のシュミレーションを行い陽子線治療の優位性について解析を進めている。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 3件)
Cancer medicine
巻: in press ページ: in press
in press
Italian journal of pediatrics
巻: 41 ページ: 90
26573272
Rep Pract Oncol Radiother
巻: 33 ページ: 303-310
25949226
Pediatric International
巻: 57 ページ: 567-571
25754294
Radiother Oncol
巻: 114 ページ: 245-248