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2013 年度 実施状況報告書

Multi Shot EPI法を用いたQSI解析ソフトウェアの開発と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 25861083
研究種目

若手研究(B)

研究機関名古屋大学

研究代表者

福山 篤司  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40452198)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードMagnetic Resonance Image / 拡散強調画像 / Q-space imaging / Echo Planer Imaging / 画像歪み / 空間分解能
研究概要

MR装置を用いた水分子の拡散現象を非正規分布として扱うQ-space imaging(QSI)解析は、1990年に多孔物質の構造分析のために開発された手法で、ミクロの情報を取得することが可能である。QSI解析を行うためには、数種類のb値で取得した拡散強調画像を必要とするが、この撮像にはSingle shot型のecho planer imaging(EPI)シーケンスが使用されている。このシーケンスは磁化率の影響を受けやすく、空間分解能が低く、大きな画像歪みが問題となっているが、近年ではMulti shot型のEPIシーケンスも開発され、画像歪みが改善されている。
そこで我々の目的は、QSI解析に使用する拡散強調画像をMulti shot型のEPIシーケンスを用いて取得することによって、画像歪みの少ない結果を得ることが可能となり、そこから臨床的な有用性を検証することである。
その第一段階として、今年度は実験に使用する拡散異方性ファントムを作成し、QSI解析ソフトウェアの開発を計画した。また、拡散異方性ファントムが完成出来上がるまでの間、アスパラガスを用いた基礎実験を行い、印加軸数が測定精度に与える影響について検討を行った。
今後は拡散異方性ファントムの拡散程度をシミュレーションにて推定、ヒトボランティア実験に備えて撮像シーケンスの最適化、QSI解析ソフトウェアの信頼性検証を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度の計画は、QSI解析ソフトウェアの開発と拡散異方性ファントムの設計及び作成であった。
QSI解析ソフトウェアの開発は、おおむね完了しており、バグフィックスとデジタルファントムを用いた最終試験も行っている。
拡散異方性ファントムは直径18cmのアクリル円柱の容器に、神経繊維に見立てたレーヨン糸を数百~数千本束ねたものを封入し純水で満たした。純水に浸したレーヨン糸の束には多くの気泡が残留しているため、真空ポンプとデシケーターを用いた脱気を行った。4種類の太さ(50、75、120、200デニール)のレーヨン糸を束ねることによって、拡散の程度を変化させている。すでに完成し、いつでも実験に使用出来る。

今後の研究の推進方策

平成26年度の計画は、前半にQSI解析ソフトウェアの信頼性検証と前年度に作成した拡散異方性ファントムの拡散程度をシミュレーションにて推定することである。また、拡散異方性ファントムを用いて、撮像シーケンスの最適化を行い、後半に予定しているヒト正常ボランティアでの検証の準備を行う。

次年度の研究費の使用計画

本研究で使用する拡散異方性ファントムは専門会社へ依頼する予定であったが、見積額と納入時期に折り合いが付かなかった。そこでファントムを設計し、構成しているそれぞれのパーツの作成を依頼し、出来上がったものを当方で組み立てることによって、当初の計画よりも低価格で作成することが出来たため、次年度使用額が「0」より大きくなってしまた。
消耗品費としてデータ保管用記録媒体に約100,000円
国内旅費として約400,000円、外国旅費として約300,000円
人件費・謝金として英文校閲費やMR撮影時の被検者謝金に約200,000円、その他としてMR装置の使用料金に約300,000円を予定している

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Trial of Q-Space Imaging using the Readout Segmented Echo Planar Imaging2014

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Iwase, Atsushi Fukuyama, Haruo Isoda, Yasuo Sakurai, Katsuya Maruyama, Yoshiaki Komori, Shinji Naganawa
    • 学会等名
      European Congress of Radiology 2014
    • 発表場所
      Vienna, Austria
    • 年月日
      20140306-20140310
  • [学会発表] Readout Segmented EPIを用いたQ-Space Imaging解析の試み2013

    • 著者名/発表者名
      岩瀬大祐、福山篤司、礒田治夫、丸山克也、小森芳秋
    • 学会等名
      第41回日本放射線技術学会秋季学術大会
    • 発表場所
      福岡県福岡市
    • 年月日
      20131017-20131019
  • [学会発表] Readout Segmented EPIを用いたQ-Space Imaging解析の試み2013

    • 著者名/発表者名
      岩瀬大祐、福山篤司、礒田治夫、丸山克也、小森芳秋、長縄慎二、櫻井康雄
    • 学会等名
      第41回日本磁気共鳴医学会大会
    • 発表場所
      徳島県徳島市
    • 年月日
      20130919-20130921
  • [学会発表] Readout Segmented EPIを用いたQ-Space Imaging解析の試み2013

    • 著者名/発表者名
      岩瀬大祐、福山篤司、磯田治夫、丸山 克也、小森芳秋
    • 学会等名
      Advanced CT・MR 2013
    • 発表場所
      長野県北佐久郡軽井沢町
    • 年月日
      20130615-20130616

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公開日: 2015-05-28  

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