これまで、概日リズムと低酸素応答の間に相互作用があることは知られていたが、そのメカニズムは不明であった。そこで、本申請では概日リズムを制御する遺伝子の一つPER2と低酸素応答の間の相互作用機構について解析を行った。その結果、低酸素によるPER2遺伝子発現上昇は、低酸素誘導因子(HIF)に依存せず、転写開始点近傍の配列が重要であることが明らかになった。また、PER2のN末端領域によって、HIF-1のC末端転写活性化領域の転写活性化能が亢進することが明らかになった。 今後、さらに詳細なメカニズムを明らかにすることで、生理学的・病態生理学的意義の解明につながることが期待される。
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