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2013 年度 実施状況報告書

PET用小型サイクロトロンにおける合理的な放射化物管理及び処理方法の評価

研究課題

研究課題/領域番号 25861096
研究種目

若手研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

堀次 元気  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任研究員(常勤) (70646231)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードthermal neutron flux / cyclotron / PET
研究概要

平成25年度の本研究目的として、O-18(p,n)F-18反応によるF-18製造時に放射化検出器(金箔及びカドミウム箔)を用いて、自己遮蔽型サイクロトロン運転中の室内における熱中性子束の測定を行った。High Purity-Germanium(HP-Ge)半導体検出器で金箔の放射能を算出し、熱中性子束を計算にて求めた。また、Imaging Plate(IP)及びIP読み取り装置にて各金箔のカウント比を取得し、HP-Ge半導体検出器で測定した値と関連させることにより、室内の熱中性子束分布を把握することが可能であった。
自己遮蔽体の外側における熱中性子束は平均で1.19E+02 (/cm2/s)、最大で6.88E+02 (/cm2/s)であった。自己遮蔽体の内側では2.95E+06 (/cm2/s)であった。また、F-18以外の核種製造時には自己遮蔽体の外側において検出されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の研究計画では、製造核種別の室内における中性子分布を把握することが目的であったが、通常のサイクロトロン運転条件ではF-18以外の核種製造時に中性子発生量が少ないこと、また自己遮蔽体による遮蔽効果によって中性子分布を把握することが困難であった。しかしながら、中性子発生量が少ないことからF-18以外の核種において発生する中性子はF-18製造時に比べ放射化への寄与が少ないと考えられる。そのため製造核種による放射化状況の違いを把握するということに関してはおおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

今後は、F-18以外の核種も含めたサイクロトロン運転時の全体的な中性子発生量を測定し、F-18製造時と比較することでF-18以外の核種製造時の中性子発生量が少ないことを詳細に確認する。また、より感度の高い検出器を使用することでF-18以外の核種製造時の中性子発生量を測定、確認する。得られた結果より放射化物の合理的な管理、処理方法について検討する。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は放射化検出器による中性子束の測定及び情報収集を主体に研究を進めたため、また、予想に比べて順調に測定が進んだため、旅費やその他に関する支出が低下した。これにより次年度使用可能な助成金が発生した。
平成26年度は、前年度の研究で得られた結果から、より感度の高い検出器を用いて詳細な測定を行うことを予定している。また学会において研究成果を発表する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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