研究課題/領域番号 |
25861099
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
礒橋 佳也子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (50598604)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 悪性腫瘍 / PET/CT / MRI / 治療効果 / 代謝 |
研究概要 |
今年度は大阪大学大学院医学系研究科附属PET分子イメージングセンターに設置のPET-MRI装置の調整や整備を行った。同時に並行して、同センターのサイクロトロン、標識合成装置の整備や調整を行い、FDGやFLTやFMISOの各代謝トレーサの合成試験を行った。 並行して小動物移植モデルの作成にあたり、培養細胞を増殖させる環境整備や技術の習得に努めた。また、実際に小動物に増殖させた腫瘍細胞を皮下に移植し、安定した小動物移植モデルが作成できる技術の習得に努めた。 合成した各代謝トレーサ(FDGとFMISO)を不安定ながら作成できた移植モデルに投与し、PET-MRI装置並びにPET-CT装置を用いて実際に撮像を行い、小動物への各代謝トレーサやMRI造影剤の最適な投与量、投与後のPET-CT並びにPET-MRI撮像の最適撮像開始時間および撮像時間の決定、撮像のシーケンスの決定に努めた。また、合わせて小動物の実験を行う際の麻酔方法や麻酔の最適投与量の決定、小動物の全身状態を管理するモニターなど実験環境を整備した。小動物の採血手法、腫瘍組織の摘出、病理組織解析などの環境整備に努めた。 2013年度の米国核医学学会並びに第53回日本核医学会学術総会に参加し、最新の動物実験の情報入手や実験の手技方法について学んだ。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小動物移植腫瘍モデルの作成が難しく、かろうじて作成できた小動物モデルの腫瘍の生着もばらつきが多く、安定したモデル作成に難渋している。また、撮像装置の調整や撮像の最適なタイミング、実験時の採血手法の確立など、に最初の計画より時間がかかっており、進行がやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は安定した小動物移植腫瘍モデルの作成を目指す。 PET-CT装置並びにPET-MRI装置を用いて、各代謝トレーサを投与し、腫瘍モデルの治療前後の画像を撮像し、各代謝トレーサの腫瘍集積性の変化、腫瘍増殖性と投与後の各代謝変化等を調べていく。また、マクロ並びにミクロの病理標本を対比させて病理学的な解析を行っていく。これらの小動物実験の結果に基づき、臨床部門においても、腫瘍患者の治療前後の各トレーサの腫瘍集積性の変化や代謝の変化を追求する準備をすすめていく。
|
次年度の研究費の使用計画 |
今年度は安定した移植腫瘍小動物モデル作成に難渋し、予定していた各種トレーサを用いたPET-MRIやPET-CT装置を用いた実験が計画通りに進められなかったため、最初の計画より進行が遅れている。 大阪大学大学院医学系研究科附属PET分子イメージングセンターで動物実験を行う施設利用料、各代謝トレーサの合成や小動物、研究成果の発表に使用する。
|