抗癌剤耐性関連ABCトランスポーターに対する抑制効果を検討するための、2週類のクルクミン誘導体を手配し、入手確認することができた。 また本研究を行うに際し、ABCトランスポーターに関する最新の知見に関する情報収集が必要であると判断し、学会参加し資料を収集した。 平成25年度はクルクミン誘導体をPgp発現癌細胞に暴露させ、PgpのmRNAの発現や、誘導されるたんぱく発現レベルを確認し、さらにPgp発現癌細胞の抗癌剤に対する耐性能の変化を評価する実験の準備をすることが目標であった。Pgp発現細胞の培養実験が安定せず、いろいろな検討や、他の研究者のアドバイスなどをうけて、現在、安定したPgp発現癌細胞の培養を確立を目指している段階である。 今後、Pgp発現癌細胞の培養が安定させることが目下の課題であるが、培養が安定すれば、入手したクルクミン誘導体を用いて、逐次、クルクミン誘導体暴露による、PgpのmRNA、たんぱく発現レベルの変化を評価確認を行う予定である。本年は、さらにMTTアッセイにてクルクミン誘導体による細胞毒性試験を行い、クルクミン誘導体自体の細胞に対する毒性チェックを行う予定である。また、クルクミン誘導体により、抗癌剤に対する感受性がどのように変化するかを評価していく計画である。 さらに、平成26年度はクルクミン誘導体がPgpの薬物排泄能にどのような影響を与えるかを評価するためにトランスポートアッセイを実施する計画である。
|