癌に対する抗癌剤治療の問題として抗癌剤耐性能の獲得があり、その要因のひとつに抗癌剤耐性ABCトランスポーターの過剰発現がある。本研究ではクルクミン誘導体のABCトランスポーターへの効果を明らかにすることを目的とした。 抗癌剤耐性ABCトランスポーターを過剰発現させた癌細胞株を用い、ABCトランスポーターに特異的な蛍光基質を用いてFACS解析し、クルクミン誘導体存在下においてABCトランスポーター機能の抑制効果が示唆された。細胞毒性試験で抗癌剤の感受性を検討しクルクミン誘導体存在下で抗癌剤感受性が約20倍に上昇した。クルクミン誘導体のABCトランスポーターに対する抑制剤としての可能性が示唆された。
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