研究実績の概要 |
1.ヒト肝細胞癌由来細胞株の樹立:当教室で肝細胞癌と診断され肝切除が施行された症例の切除標本から肝細胞癌組織を採取して、癌細胞株の樹立を試みてきた。現在までに継代に至った細胞株はないが、今後も継続して細胞株の樹立を目指す。
2.臨床データの収集:当教室で過去10年にわたり日常的に行われてきた、肝細胞癌切除症例の術前後の臨床データ、病理学的データの収集を行った。データの収集は終了し、データベース化が完了した。
3.肝細胞癌組織アレイの免疫染色:我々がこれまでに見出した肝細胞癌において発現上昇しているNa+,K+-ATPase α3-サブユニット(α3NaK)の抗体を購入し、これを用いて当教室で作成済みの肝細胞癌組織アレイの免疫染色を行った。染色結果をスコアリングして数値化し高発現群と低発現群に分けて、2.で作成したデータベースとの比較、統計学的解析を行った結果、予後との相関があることが示された。
|