進行胃癌に対する審査腹腔鏡検査において、通常光観察では検出不能である腹膜播種の微小病変検出のため、5-ALAを用いた光線力学診断(ALA-PDD)の有用性ならびにその安全性の検討を行った。術前CT画像上腹膜播種が疑われる進行胃癌患者15例に対してALA-PDDを施行した。通常光観察で7例の腹膜播種が同定され、ALA-PDDの施行で 1例の上乗せ効果が認められた。消化器症状(嘔気 2例 Grade1)を認めたが、Grade2以上の有害事象は認めなかった。ALA-PDDは胃癌腹膜播種の新たな診断モダリティとして有用かつ安全に施行が可能であった。
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