研究概要 |
まずはマウス小腸からのTESI作製を当教室において再現できることを確認した。これは仔マウスから小腸を採取し、片化した後に酵素処理を行いOrganoid Unit を作製、これを生体内吸収性のScaffold に充填し、NOD/SCIDマウスの大網へ移植。4週後にそれを採取し成長、分化を組織学的、免疫組織化学的に検討した。技術の習熟により、安定してTESIが作製できることが可能となった。 次いでT Sato らのプロトコル(Nature, 459, 263-365. 2009)に則り、Lgr5-EGFP マウスの小腸より上皮幹細胞を分離し、in vitro での培養を試みた。これは培養液に必要な成長因子を加え、3次元培養を行うもので、mEGF、Noggin、そしてStanford 大より取り寄せたcell line より生成したRspol などを混合したMatrigel を用いる。上皮幹細胞の増殖が確認された。それら培養された上皮幹細胞を、TESI作成手順と同様にNOD/SCIDマウス大網に移植したところ、腸管上皮様の構造が認められた。
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