研究概要 |
「研究目的」;大腸炎抑制効果を有する光線波長の特定 「研究実施計画」;紫外線、可視光線、赤外線のどの光線が大腸炎抑制効果を有するかを特定するため、紫外線として360nm,可視光線として490nm, 620nm, 710nm、赤外線として790nmの単一波長の光線を同一エネルギー量(Watt;W)となるよう調整した光源システムを製作し、2.5%デキストラン硫酸ナトリウム誘導大腸炎マウスに1日12時間6日間照射し、大腸長、大腸重量、disease activity index、病理組織所見、血中、大腸組織中のサイトカインをBio-Plex(Bio-Rad社)を用いて網羅的に調べ、非光線照射群と比較し効果を評価する。 「結果」; 上記光線のうち、可視光線がdisease activity index(大腸炎の活動性を示す。高いほど大腸炎の活動性が高い)が非照射群と比較して有意に低下した。大腸重量においても有意にその減少率が低下した(大腸重量の減少率が大きいほど病勢が強いことを示唆する)。 「意義」; これまでにLED光線の体表照射による大腸炎抑制効果の報告はなく、潰瘍性大腸炎、クローン病などの原因不明の炎症性腸疾患の新規治療法開発に直結する極めて重要な新規知見と考える。
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