肝外細胞の肝再生での働きを肝移植後肝生検組織を使用し調べた。これによるとグラフト肝にはレシピエントとドナー両方の遺伝子が発現していることが確認でき、肝外細胞が肝再生に寄与していることが確認できた。 また肝移植や過大肝切除時に門脈圧の上昇が肝再生に対し抑制的な働きをしていると言われているが詳細な検討はされていない。今回脾臓を摘出し門脈圧を減少させ門脈圧と肝再生を同時に計測した。門脈圧は脾摘された際に直後では低下を認めなかったが、術後1週間で門脈圧を再度検査したところ脾臓摘出群で門脈圧の低下を認め、肝再生は増大を認めた。これより脾臓摘出を行い門脈圧が低下する事は肝再生をより増進する事が分かった。
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