原発性脳腫瘍である膠芽腫において、腫瘍抑制因子として知られるRASSF3の機能解析を行った。全gliomaにおけるRASSF3の発現解析により、RASSF3は腫瘍の悪性度に応じてその発現量が変化していることを発見した。またRASSF3の発現量は患者の生存期間に寄与していることを発見した。膠芽腫の検体から培養細胞を樹立した。分子細胞生物学的手法を用いてRASSF3の機能解析を膠芽腫細胞株であるU87MG細胞で行った。RASSF3は細胞死を誘導した。RASSF3の発現抑制は細胞死誘導を阻害し、細胞増殖を促進した。これはRASSF3が腫瘍抑制因子として機能していることを示す。
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