虚血性脳血管障害患者に対して3T-MRIを用いた新しい脳血流測定法(ASL法)とPET検査で得られた脳血流データを比較検討した。13名の被験者に対して行い、得られた脳血流データで相関解析を行った。両側大脳半球の中大脳動脈領域に関心領域(ROI)をとった。すべてのROIでの比較や健側と病側との比での比較など行うと統計学的有意な相関関係を認めた。しかし、症例ごとに値のばらつきが大きく、まだ十分な信頼性がないことも分かった。この結果より、ASL法による脳血流評価は今後、PET検査に代わり得る有用な方法の可能性が示唆されたが、その信頼性に関してはまだ十分とは言えず、撮像方法の改良などが必要と思われた。
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