研究概要 |
脳動脈瘤コイル塞栓術は大きさ10mm程度の脳動脈瘤に直径1mmのマイクロカテーテルからコイルを挿入する手技であり微細な指先の力の調節が必要である。本研究では、脳動脈瘤塞栓用コイルの挿入力測定装置を開発し、臨床応用に導くのが目的である。 平成25年度はセンサーシステムの性能向上を測るための基礎的実験を行い、実際の未破裂脳動脈瘤の患者に2名においてセンサーを使用しコイル塞栓術を行った(臨床応用)。 臨床使用例は以下の通りである。1例は、70代女性でドーム径7.5mmの脳底動脈先端部動脈瘤に対してダブルカテーテルテクニックにて塞栓術を行った。もう1例は、50代の男性でドーム径5mmの紡錘状椎骨動脈瘤に対してステントアシストコイル塞栓術を行った。これらの臨床データをもとにセンサーシステムに改良を加えた。基礎的実験として、マイクロカテーテル内をコイルデリバリーワイヤーが通過する際に生じる摩擦について研究を行った。 主な学会発表:Matsubara N, Miyachi S, Haraguchi K, et al: Mechanical Coil Insertion System for Endovascular Coil Embolization of Intracranial Aneurysms. 第12回World Federation of Interventional and Therapeutic Neuroradiology (WFITN). 11月9-13日, ブエノスアイレス, アルゼンチン 松原功明, 宮地茂, 山田裕之, 他: コイルデリバリーワイヤーがマイクロカテーテル内を通過する際に生じる摩擦についての基礎的研究. 第29回NPO法人 日本脳神経血管内治療学会学術総会. 2013年11月21-23日, 新潟 主な論文発表:Haraguchi K, Miyachi S, Matsubara N, et al: A Mechanical Coil Insertion System for Endovascular Coil Embolization of Intracranial Aneurysms. Interventional Neuroradiology 19: 159-166, 2013
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