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2013 年度 実施状況報告書

Photodynamic therapyによる脳腫瘍幹細胞の根絶

研究課題

研究課題/領域番号 25861278
研究種目

若手研究(B)

研究機関山口大学

研究代表者

貞廣 浩和  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50509320)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードbrain tumor stem cell / photodynamic diagnosis / photodynmic therapy / 5-aminolevulinic acid
研究概要

ヒト悪性神経膠腫サンプルから脳腫瘍幹細胞(BTSC)細胞株の樹立と長期安定培養はすでに細胞株として確立しているBTSCのcell lineを複数用い、EGF,FGF,LIF添加(血清非添加)培養液にてadhesion monolayer cell cultureで培養を継続可能となっている。また、新たなcell lineも樹立できており、現在まで15lineほど初期培養に成功している。BTSCをsingle cell suspensionし、1mMの5-ALAを投与し4時間放置し、これらが十分な赤色蛍光を発することを確認した。ABCG2トランスポーターの実験も行い、BTSCとその分化誘導した細胞で比較検討したが、ABCG2トランスポーターの発現に明らかな差はみられなかった。5-ALAをwash outしエキシマ・ダイ・レーザー(浜松ホトニクス)を照射する実験も行った。照射の線量に関してはあらかじめpilot studyを行い、20J照射で5-ALAを投与していないcellは死滅せず、投与したcellはほとんどが24時間後に死滅することをMTT assayで確認した。これにより、vitroでは90%以上のBCSTが5-ALA+レーザー照射で死滅することを確認した。現在、このレーザー照射によって細胞死が起こる現象を実際のmouse脳腫瘍モデルを用いて検証するため、mouseの脳へBTSCを移植している。これらのモデル完成には半年程度必要とするため、現在腫瘍の育成待ちの状態である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度の施行予定でBTSCの安定培養、cell lineの樹立、ABCG2トランスポーターの発現の確認、さらにin vitroでのPDTまで達成し、結果を得ることができたため、概ね順調に経過していると評価した。

今後の研究の推進方策

安定した細胞培養を行い、また新規cell lineの樹立も進めていく。NOD-SCID mouseを用い、BTSCを植えた脳腫瘍モデルを多数作成し、その組織学的検討を行うと共に、脳腫瘍モデルの生切片に対してPDTを行い、脳腫瘍細胞の死滅が可能かどうか検討する。また死滅するのであればTUNEL染色などを行い、apoptosisが起こっているかなど検討する。PDTを行う前の組織とも比較し、どのような免疫組織学的特徴を持つ細胞がより死滅してるかも合わせて検討していく。

次年度の研究費の使用計画

培養が的確に進み、順調にstockを確保することができた。そのため、細胞培養にかかる培養液、supplement、ホルモン剤、特殊なdishなどの費用が大幅に削減できた。また実験も順調に進み最小限のcellで行うことができたため。
Vivoの実験で移植するmouseの数を増やし、vivoのdataを多くそろえるため、実験動物購入費や実験試薬の費用と併せて使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Pathological features of highly invasive glioma stem cells in a mouse xenograft model.2014

    • 著者名/発表者名
      Sadahiro H, Yoshikawa K, Ideguchi M, Kajiwara K, Ishii A, Ikeda E, Owada Y, Yasumoto Y, Suzuki M.
    • 雑誌名

      Brain Tumor Pathology

      巻: 31(2) ページ: 77-84

    • DOI

      10.1007/s10014-013-0149-x

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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