我々は、幹細胞マーカーの1つであるOct-3/4が膠芽腫の治療抵抗性に関与すると共に、腫瘍辺縁部分に局在していることを明らかにした。また、同部位ではHIF-1α、VEGFなどの血管新生因子の発現性が上昇しており、血管新生阻害を行うことが腫瘍幹細胞の破綻に繋がる可能性を考え、Oct-3/4のHIF-1発現誘導機構への関与を検討したところ、AKT阻害剤を使用することでHIF-1発現が低下することを発見した。そこで、in vivo光イメージングにて細胞動態解析を詳細に行い、Oct-3/4陽性細胞の血管新生機構への関与を検討したところ、血管新生阻害時における同細胞の細胞浸潤動態が明らかとなった。
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