初代培養骨芽細胞の分化におけるmiRNAの発現について網羅的に検討し、これまでに骨芽細胞分化において報告のないmiRNA-2137の発現が変動することを見出した。そこで、骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1及び初代培養骨芽細胞に対してmiRNA-2137を過剰発現すると、その分化は促進され、逆にノックダウンすることにより、その分化は抑制された。更に、マウス骨髄除去モデルにおいて、骨髄内にmiRNA-2137を注入することにより、有意な新生骨形成の増加を認めた。以上より、miRNAによる骨芽細胞分化の新たな調節機構が明らかとなり、臨床的にも骨形成促進薬としてのmiRNAの可能性が考えられた。
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