研究課題
本研究の目的は,ステロイド性骨壊死モデル動物を作成し、in vivoバイオイメージング法を用いてステロイド性大腿骨頭壊死症における発症超早期あるいは前病変を探知し、解析することである。ステロイド性骨壊死ラットモデルは,リポポリサッカライド(2 mg/kg,2日間)の静脈投与後、メチルプレドニゾロン(20 mg/kg,3日間)の筋肉注射で作成した。ステロイド最終投与後7日の一部の検体では,組織学的にempty lacunaeの存在で骨壊死を確認できた。しかし、動物モデルでの壊死発生率は一定せず、安定した動物モデル作成にはさらなる至適条件の検索が必要であると思われた。HIF-1aの免疫染色を行ったところ、壊死部周辺の境界領域での出現が一部確認できた。画像解析に関して,動物用MRIでの解析は,コントロールを用いた予備実験にて、ラット大腿骨で解析が可能と思われる解像度を得ているが、壊死発生とMRIにて描出が可能となる時期との時間差あり、さらなる検討が必要である。Hypoxia probe (IVIP-HD: in vivo imaging for hypoxia detection using HIF-1α)を使用したin vivoバイオイメージングは,ステロイド性骨壊死ラットモデルでの陽性所見は得られなかった。先に述べたようにステロイド性骨壊死ラットモデルの作成にばらつきを認めたため、画像のみでの壊死発生の確認が不正確であると思われる。よって現在のところ、コントロール群との比較検討は困難であり、今後本実験を進めるにあたり、安定したモデル動物の作成・条件決めが必須課題となる。
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Journal of Medical Investigation
巻: 61 ページ: 226-232
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10.1155/2014/452418
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10.1155/2014/840267