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2014 年度 実績報告書

骨軟部肉腫に対する選択的cyclooxygenase-2阻害薬の効果

研究課題

研究課題/領域番号 25861331
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

箱崎 道之  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (10583651)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード悪性骨軟部腫瘍 / 分子標的治療 / 腫瘍細胞株 / 選択的シクロオキシゲナーゼ阻害薬
研究実績の概要

本研究の目的は、悪性骨軟部腫瘍に対する新たな分子標的治療として、選択的cyclooxygenase-2(COX-2)阻害薬の抗腫瘍効果を評価することである。
悪性末梢神経鞘腫におけるCOX-2タンパクの過剰発現を臨床病理学的に検討した結果、腫瘍組織におけるCOX-2過剰発現は、全生存(overall survival)を有意に低下させ、さたに多変量解析を行った結果、独立した予後不良因子であることが判明した。培養細胞株を用いた検討では、悪性末梢神経鞘腫細胞株FMS-1と未分化多形肉腫細胞株FPS-1でCOX-2が発現していた。In vitroでの選択的COX-2阻害薬etodolacの腫瘍増殖抑制効果は、FMS-1では、caspase経路を介したapoptosisにより誘導されることが明らかになったが、FPS-1では異なっており、腫瘍のタイプによって効果に差異が存在することが判明した。
他の悪性骨軟部腫瘍に対する選択的COX-2阻害薬の効果を評価するため、新たな悪性骨軟部腫瘍細胞株の樹立にも取り組んでおり、軟部明細胞肉腫細胞株FCCS-1を樹立した。FCCS-1の性状について検討し、現在、欧文学術誌に投稿中である。
本研究で得られた結果をもとに、他の悪性骨軟部腫瘍における、COX-2過剰発現と予後の相関についての臨床病理学的検討を、さらに進めてゆく予定である。特に、リアルタイムPCR法を用い、腫瘍組織におけるCOX-2のメッセンジャーRNA発現について、定量的な評価も行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Overexpression of cyclooxygenase-2 in malignant peripheral nerve sheath tumor and selective cyclooxygenase-2 inhibitor-induced apoptosis by activating caspases in vitro.2014

    • 著者名/発表者名
      Hakozaki M, Tajino T, Yamada H, Kikuchi S, Yanagisawa M, Nishida J, Nagasawa H, Tsuchiya T, Ogose A, Konno S, Abe M, Hojo H
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 9 ページ: e88035

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0088035

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 軟部明細胞肉腫由来細胞株FCCS-1の樹立とその性状の解析.2014

    • 著者名/発表者名
      箱崎道之, 夛村博澄, 田地野崇宏, 山田仁, 土橋悠, 加藤弘毅, 江崎淳二, 片平清昭, 渡辺慎哉, 和栗聡, 紺野愼一
    • 学会等名
      第47回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
    • 発表場所
      大阪市
    • 年月日
      2014-07-17

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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